理念

【理念】
仏教を通じて、人間形成の土台を作る
【方針】
園児が幸せな人生を過ごせるように、「人間形成の土台を作ろうとする園児の手伝いをする」
【目標】
「3つの態度を育みます」
  • 明るく
    様々なことに興味・関心をもち
    主体的に探究、体験する
  • 正しく
    良いことや悪いことを理解し、
    行動に責任をもつ
  • 仲良く
    慈悲の心、集団性を身につけ、
    調和のとれた生活をする
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体験を通じて
  1. 選択肢を広げ、視野を広げる
  2. 選ぶ力、考える力を体得する
  3. 人とのかかわり方を体得する
  4. 仏教の思想を感じ、身に付ける

仏教保育が発信したいこと

人間形成の土台をつくる

仏教保育では、園児が園で過ごす幼児期に、この後の人生を決める重要な土台が作られると考えています。そして、将来社会で生きていくために必要な能力、それを「人間形成の土台づくり」と表現します。

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仏教保育を通じていのちのつながりを理解する

~生きとし生くる万物の生命を尊ぶ~
  • 仏教保育の根本に流れる思想は仏教の精神です。仏教精神を表す言葉は様々ありますが、「全ていのちあるもの」の考え方に基づいています。
  • 上記の「いのちのつながり」とは、今の「いのち」「存在」は過去の「いのち」の上に存在するものであり、将来の「いのち」は今の「いのち」の上に生まれるものであることを意味しています。
  • つまり「いのちのつながり」を理解することは、過去から未来へつながる「いのち」の大切さを知ることなのです。
  • 仏教保育が考える人間形成の土台は大きく分けると二つに分けられます。

    1. 心づかいとバランス感覚
    2. 個の確立

    これらは仏教のこころの中で、園児に身につけてもらいたいことです。

心づかいとバランス感覚

  • 仏教では、「自分は様々な人間とのかかわりの中に存在する」と考えます。ですから自分を好きであるのと同じように、他の人への心づかいが必要です。
  • 具体的には、他人を認める気持ちや相手にとって良いことをしたいと思う気持ちなどが心づかいです。また、人として当然の儀礼を行えることも心づかいといえるでしょう。
  • しかし、心づかいばかりではいけません。一方では、バランス感覚が必要です。他人を尊重しすぎるあまり干渉しないのも、干渉しすぎるのもバランス感覚が欠けている状態です。好きな人だけに心づかいを注ぎ続けるのも同じです。広い視野を持つこと、人として必要な価値観を持つことがバランス感覚でしょう。
  • バランス感覚は言葉にしにくいものです。
    だからこそ園児は先生が行っている何気ない行動から、心づかいとバランス感覚を学んでいきます。ですから仏教保育では、先生に特にこれらの能力を求めているのです。

個の確立

  • 仏教保育で園児に身につけてもらいたいことの二つ目が個の確立です。まわりの人がいて、自分がいる。このことに気付くことが本質的な個の確立です。このことを感じた上で「自分がどうしたいのか」を考え発露すること、そして「実際に行動すること」ができる子どもになって欲しいと考えています。
  • 子どもに考えさせるよりも、経験豊かな先生が答えを与えたほうが、ずっと早く合理的に園児を動かすことが出来ます。もしかすると、忙しさに追われている時には、子どもに考えさせず、指示を与えるだけになっているかもしれません。でも、それを是としない信念を仏教園の先生には持って欲しいものです。

大いなる愛情

~愛することより、愛されることを学ぶ~
  • 人は他者との関係の中に自分の存在を知ることができます。仏教の精神、「いのち」の大切さを理解する上で、愛情は不可欠です。この愛情が他者との関係を認識するバロメーターになるからです。
  • つまり、人から愛されることによって、子どもは自分と他者との関係を知ることができます。そして愛することを学ぶのです。特に幼児期には親子の絶対的愛情が必要です。

「慈悲の心」と「智慧の心」

  • 「自分だけよければ」という我欲や利益的見返りを求めることは、仏教精神に反する考え方です。他者との関係の中で、他人の喜びや悲しみを自分の喜びや悲しみと受けとれる心こそが「慈悲の心」です。
  • そのような心をもって他者との関係を見ることができた時、初めて正しい判断や正しい導き方が生まれるものです。これが、仏教精神のいう「智慧の心」です。
  • そしてこの2つの心を養うことによって、初めて「ほとけのこころ」を習得することができるのです。
  • 仏教精神に基づき、この「慈悲の心」と「智慧の心」の習得こそが、仏教園で生活する子ども達のこころとなるのです。
慈悲の心+智慧の心=ほとけのこころ